12月21日(月)放射線室月例勉強会を開催しました
12月21日(月)、放射線技師14名が参加し、放射線室月例勉強会を開催しました。
始めに、前田技師が大学在籍時の卒業研究の発表を行いました。多量の臨床データを元にDeep learningを用いたAIにより肺野病変を自動で診断するといった、今後の臨床に有用な内容でした。将来的にはAIにより画像診断の一部を自動化し、人間が行う画像診断と複合することでより精度の高い診断が可能になると思われます。
続いて、遠藤技師が腎動脈ステント留置術の手技紹介と腎動脈狭窄の原因について発表を行いました。当院の血管室ではあまり行われない症例であり、論文を元に狭窄の機序について紹介を行いました。技師同士の意見交換も活発に行われ、非常に有意義な時間となりました。今回得た知識をもとに、さらなる業務内容の向上に努めていきます。
12月5日(土)令和2年度第1回放射線セミナーにおいて和田技師が発表しました
12月5日(土)、静岡県放射線技師中部地区会主催による令和2年度第1回胃がん検診エックス線撮影従事者講習会・第1回放射線セミナーがWEB型式で開催され、当院から20名が参加しました。
放射線セミナーでは、和田技師が「市立島田市民病院 診療放射線室におけるCOVID-19疑い・陽性患者の撮影時対応について」と題し発表しました。
手指衛生やPPEの着脱方法等の標準予防策の基礎から、当院のCT、一般撮影、感染症病棟でのポータブル撮影のマニュアルを詳細に解説しました。
新型コロナ診療の最前線で業務にあたる従事者にとって共感できる内容でした。
11月30日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました
11月30日(月)、放射線技師17名が参加のもと放射線室勉強会が開催されました。
今月は線量記録・線量管理について、核医学とCTは小島技師より、血管撮影は池谷技師より報告がありました。
撮影条件等を他の施設と比べるための指標となる診断参考レベル(DRL)と当院の現状を比較、評価し、核医学とCTについてはDRLを大きく上回る項目はなく、他院と同等かそれ以下の線量で検査が施行できていました。血管撮影についてはDRLを超える項目があったため、プロトコルの見直しを行い、新たに作成したプロトコルにてその有用性を検討していきます。
今後も他モダリティも含め定期的に線量管理を行い、画質を担保したうえで被ばく線量の低減に努めていきます。
10月26日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました
10月26日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました。
今回は、和田主任技師(日本環境感染学会感染制御インストラクターコース受講)により、COVID-19患者への対応について講習会を行いました。
感染者や疑い患者におけるそれぞれの撮影時対応と感染対策の説明、確認、手指消毒の励行、また手順が大切な感染防護服の着脱について実技を交えて研修しました。
志太榛原地域での感染は落ち着きを見せていますが、国内における行動制限が概ね解除されてきている中、年末年始に向けてさらに人の移動が活発化し、加えてインフルエンザの流行期も迎えますので、今後も気を引き締めて充分な感染対策を心掛けていきます。
8月31日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました
8月31日(月)、放射線技師20名が参加のもと月例例勉強会が開催されました。
前回7月の勉強会で急性胆道感染症について研修を行いましたが、最近では時間外において緊急MRCPの依頼が増加していることより、今回は山中技師を講師に、MRI担当者以外の当直技師においても対応可能となるよう研修を行いました。
まず、当院の胆嚢炎フローチャートの説明があり、総胆管結石の有無を確認し、その後の外科的、内科的(消化器)対応の流れを示しました。続いて、胆嚢炎の概要、MRCPの目的、具体的な撮影法の説明がありました。
今後は、実際の検査に立ち会い操作習得に努めていきます。
7月27日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました
7月27日(月)、月例勉強会が放射線技師19名が参加し開催されました。
始めに、8月に予定されているシーメンスCT(Edge)のバージョンアップの概要について動画を視聴しました。操作性に大きな変更はなく、バージョンアップ後、困るようなことはないと思われます。
続いて、野末技師より、頭部CTをヘリカル撮影し、AUTO MPRで処理する方法が提案されました。これにより煩雑な画像処理を必要とせず、左右対称の画像の作成やFOVの固定を可能にし、より再現性ある画像を提供することができるようになります。
最後に、鈴木邦幸技師より、急性胆管炎・胆嚢炎の画像診断、症状、治療、手術、ガイドラインについての講義がありました。急性胆道感染症(急性胆管炎、急性胆嚢炎)は急性期に適切な対応が必要であり、画像検査(エコー、CT、MRI)、PTGBD等において放射線技師の役割は大きく、最近では夜間、休日でのMRCPの依頼も増えています。
今後も診断、治療に役立つ画像を迅速、的確に提供できるよう研鑽していきます。
6月29日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました
6月29日(月)、月例勉強会が放射線技師15名参加のもと開催されました。
透視検査は多種多様で、時間外においても日勤帯と同様の対応が求められる検査が増加しています。普段の業務で透視検査に携わっていな技師にとっては、対応に苦慮しストレスとなっていることより、今回は「当直帯における透視検査」テーマに研修会を行いました。
昨年1年間に時間外において件数の多かった検査を調べ作成したマニュアルを、透視リーダーの加藤主任技師が具体的事例を交え解説しました。
物品の準備、急変時の対応等、確認しておくべき項目を習得し、限られた人数で行われる時間外業務においても、より安全に検査ができる体制を整えていきます。
5月25日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました。
5月の放射線室月例勉強会は、非常事態宣言は解除されましたが「3密」を避けるために、メール配信での確認テスト方式での開催としました。
医療法施行規則の一部改定により、診療用放射線に係る安全管理体制に関する規定が2020年4月1日に施行され、また眼の水晶体に受ける等価線量に係る限度引き下げ等が2021年4月1日より施行されることより、問題は放射線防護の基礎や感受性に関する法則、胎児の線量限度・放射線業務従事者の線量限度・法令改正により変更になった眼の水晶体の等価線量限度などを問う内容でした。
問題を解くことにより医療における放射線の管理者として、正しい知識の再確認ができました。また、医療で受ける放射線被ばくによる影響への不安も広がっている現状を踏まえ、防護の最適化に努力していきたいと思います。
4月27日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました。
4月27日(月)、月例勉強会が放射線技師16名の参加により開催されました。
当医療圏でも新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されていますが、十分な換気と距離の確保や手指消毒などの対策を行った上で、予定していた外部講師による講演をキャンセルし、短時間での勉強会となりました。
今回は、医療法改正シリーズセミナーとして「医療法改正に伴う指針作成について血管撮影室の対応」と題し、池谷主任技師の講義がありました。本年4月から施行されている改正法令により、一部の放射線検査の線量管理が義務づけられています。血管撮影装置も対象装置となっており、当院での対応状況と今後の取り組みについての解説がありました。被ばく管理の基礎的な部分も含まれており、血管撮影担当技師のみならず、すべての放射線技師が留意すべき点を再確認することができました。
3月30日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました。
3月30日(月)、診療放射線技師18名が参加して、月例勉強会を開催しました。
始めに東洋メディック株式会社 丸井英輔氏から、RaySafe X2の取り扱い方法と、線量管理について講義を受けました。線量測定は放射線診療を行う上で重要であり、医療の質と安全を担保するためには必要不可欠です。今回購入した線量計RaySafe X2を正しく使用して線量測定を行い、線量管理に役立てていきたいと思います。
次にCT室へ移動して、実際に線量測定を行い、操作方法、注意点を確認することができました。今後はRaySafe X2を有効活用し、定期的な線量測定を行うことで医療の質の向上につなげていきます。
2月17日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました。
2月17日(月)、放射線技師18名、看護師6名、放射線科医1名が参加のもと、月例勉強会を開催しました。
始めに、ゲルベ・ジャパンの倉橋氏より、ヨード造影剤投与によるアナフィラキシーショックで死亡した事例の検証において、最初の5分間が観察重要であり、少しでもおかしいと感じたら躊躇せずアドレナリン0.3㎎(成人)を投与することを再確認しました。また、ESURによる最新の造影剤ガイドラインの改訂内容の説明がありました。
次に、医療法施行規則改定における当院の診療用放射線に係る安全管理体制について、小島技師より報告がありました。今後は医療放射線安全管理部会を設置し、指針に則り診療用放射線の安全で有用な利用に努めなければなりません。特に放射線技師は線量管理と記録、最適化には責任をもって対処する必要があり、具体的な取り組みについて意識を統一することができました。
1月27日(月)、放射線室月例勉強会を開催しました。
1月27日(月)、診療放射線室月例勉強会を診療放射線技師22名が参加し開催しました。
始めに第一三共より「超音波造影剤ソナゾイド」の有用性についての情報提供がありました。超音波造影剤は投与量も少なく取り扱いも簡便で、患者さんにとっても低侵襲性な造影検査であります。
続いて榑松技師長より「超音波造影検査後にラジオ波焼灼療法(RFA)を施行した肝臓がんの症例」についての発表がありました。超音波造影検査は腫瘍の鑑別や治療効果判定に用いられ、特に腎機能障害にてCT造影検査ができない患者に有効な検査となります。RFAは比較的低侵襲性な治療法で、短時間で腫瘍の治療を行うことができ、治療成績も良いとのことで益々の活用が期待されます。
我々も診断や治療の一助となるよう今後も技術、知識の研鑽に努めて参ります。
文責:診療放射線室