急病やけがで困られた際に、安心して受診して頂ける窓口となっています。
自分で来られる方もおられれば、救急車搬送となる方もおられ、来院患者さんが重なった場合には、重症の方を優先して診察・処置させて頂いておりますので、ときに待ち時間が長くなることもありますが、ご理解いただけると幸いです。
特徴
当救急センターは全国に誇る設備を備えています。
また、救急車搬送患者さんと自己来院患者さんが交差することなく、プライバシーを保つことのできる配置となっております。
平日日勤帯には、救急チームで対応していることにより、同時複数の救急搬入に対してもお待ちいただくことなく迅速に対応できております。
夜間と休日は、複数の医師で担当しており、救急車搬送があっても、できるだけ待ち時間を短くするよう努力しております。
救急外来発表演題がベストプラクティス賞候補に!!
第10回医療の質・安全学会学術集会が平成27年11月22・23日に千葉幕張メッセで開催されました。
当院の救急外来が「救急外来に5S活動を取り入れた5年間の取り組み」でポスター発表を行い、242演題の中から、「ベストプラクティス賞候補」に選出されました。
医師紹介
職名 | 氏名 | 卒業年 | 学会専門医資格等 | 備考 |
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部長 | 森賀威雄 | H1 | rt-PA済適正使用講習会受講 | 化学療法室兼務 |
非常勤 | 松岡良太 | H7 |
日本救急医学会救急科専門医 |
救急チーム
1.平日8時30分~17時における救急車搬入患者への迅速な対応
2.チームで対応する救急の研修
を目的として、1995年5月に救急チームが発足した。
チームの構成
- ファースト(2年次以降医師から1名):メンバーに指示を出し、救急チームを率いる。
- メンバー(1~3名):ファーストの指示を受け、診察、検査、処置を行う。
- リーダー(常勤医師から1名):チーム全体を支援し、チームの責任者となる。
これら4人前後でチームを組み、平日の午前、午後をそれぞれ1単位とする。
1~2年次医師は、チームメンバーとして、週に2~3単位を担う。ファーストとリーダーは当院で救急研修を行った医師から選ばれる。
活動内容
救急隊からの電話連絡(ホットライン)が入り次第、チーム全員が呼ばれる。
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救急室に待機し、緊急処置等の準備を整える。
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チームで救急車搬入口に患者を迎えに行く。
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ファーストは入口から救急室内への移動中から、重症度判定(トリアージ)を開始する。
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救急室でトリアージ後、ファーストは救急隊から詳細な申し送りを受ける。→これにより、処置開始が遅くなるのを防ぐ。
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ファーストはメンバーに対して、診断、処置、初期治療に必要な指示を与える。
(患者の状態から、他に必要と思われることがあれば、メンバーは独自の判断で動かず、必ずファーストに意見し、指示を仰ぐ。こうすることで、チームの指示系統がファーストの1箇所になり、チーム医療が機能する。)
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重症の場合には、緊急処置を優先する。
心停止時には、AHA ガイドラインに準じて蘇生を行う。
高エネルギー外傷時には、JATECに準じて初期診療を行う。
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ファーストが診療記録に責任を持ち、記録を完成させる。
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診察、初期治療後、院内の該当する科へ患者を引き継ぐ。
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その後、メンバーを集め、ファーストからメンバーに対して振り返りを行う。
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リーダーはそれに対して教育的支援を行う。
研修内容
ファースト
患者の状態を把握し、必要な処置や検査をメンバーに指示する。この際、患者の状態と各メンバーの能力の把握が必要となる。つまり、その処置や検査の難易度に応じて、各メンバーに指示する必要があるため、各メンバーがそれを遂行できる能力を有しているかを把握しておかなければならない。これは複数患者に対応する場合、誰をどこに配置するか、判断する上でも必須。内科系科をローテーション中の2年次医師のうち希望者もリーダーのサポートのもと、1単位を担っている。屋根瓦式の環境下でチーム医療を学ぶ機会となっている。
メンバー
まずは採血や静脈路確保などから入り、徐々にエコーなどの検査手技を身につける。的確な身体所見を取ることも研修目標とする。
リーダー
チームの総責任者となる。ファーストの教育を行い、適宜、メンバーへの指導も行う。
時間外の救急診療体制
平日午後5時から翌日午前8時30分までの間、および土曜日、日曜日、祝日の全日は、いわゆる当直医(午後5時~翌日午前8時30分)と日直医(午前8時30分~午後5時30分)が救急診療を担当する。当直・日直医は以下の3名(当直・日直医A 1名、B 2名)と初期研修医の副当直・副日直医から構成される。
B当直・日直医
救急車で搬送された患者、および自己来院した患者の初期診療を担当する。内科系疾患を担当する内科系B当直・日直医1名と外科系疾患を担当する外科系B当直・日直医1名が配置されている。入院治療が必要と判断した場合、「救急科入院」とし、以後の診療をA当直・日直医へ委ねる。なお、最初から専門医による入院診療が必要と判断した場合は、該当する科の当番医を呼び出し、その医師に入院診療を引き継ぐ。B当直・日直医は原則として入院診療を担当せず、救急外来での診療に専念する。外来多忙時には、内科系、外科系の枠を超え、お互いが協力し合う。
A当直・日直医
「救急科入院」となった患者への対応を行う。翌日の朝、入院した患者の診療を相応しい科へ引き継ぐよう依頼するか、引き続き、自分の科で診続けるか、判断する。また病棟での急変などに、主治医が到着するまでの間、対応する。心停止患者搬入時には、B当直・日直医と共に蘇生を行う。外来多忙時にはB当直・日直医を手伝う。
副当直・副日直医
初期研修医は、月に4回、副当直・副日直医として、時間外救急の研修を行っている。1年次は一人で対応することはなく、必ずB当直・日直医と行動を共にする。2年次になると、B当直・日直医の指導のもと、病歴聴取、身体診察、検査指示、処置・治療を行う。患者への説明時にはB当直・日直医が同席する。
文責:救急科