尿検査
尿定性検査(尿自動分析装置 US-3500)
尿沈渣検査(全自動尿中有形成分分析装置 UF-5000)
2019年8月より尿自動分析装置、尿中有形成分分析装置を新機器に更新
搬送システムによる一体型の装置となり、検査時間の短縮につながりました。
尿中の赤血球、白血球、糖や蛋白など、9項目について、有無や量を試験紙で調べます。
フローサイトメトリー法により赤血球、白血球、扁平上皮、細菌、硝子円柱の定量を行います。
顕微鏡検査
尿中の赤血球形態、白血球、腎臓又は膀胱由来の細胞分類、結石の原因となる結晶などを調べます。
腎臓由来の血尿、膀胱由来の血尿、膀胱癌疑いの細胞、尿路感染症など、分析装置ではわからない部分の情報提供を行っています。
尿沈渣顕微鏡写真です
尿を遠心機にかけ沈渣を染色(S染色)するといろいろな成分が観察出来ます。
白血球・・膀胱炎など細菌感染を起こした時や膀胱癌、結石症などの時に多数現れます。
尿路上皮細胞・・膀胱の結石症、炎症、腫瘍、カテーテル挿入時の機械的損傷時に多く認められます。
腎尿細管上皮細胞・・糸球体腎炎、慢性腎不全などの患者尿から高率に認められます。
細菌・・細菌感染すると多数現れます。
腎尿細管上皮細胞・・腎内腔の由来により、いろいろな形があります。
写真はアメーバ偽足型で近位尿細管由来
上皮円柱・・腎尿細管上皮細胞による円柱です。
健常者にも少数出現します。
尿細管障害で大量出現するときは意義が高いです。
シュウ酸カルシウム結晶・・正八面体でキラキラと輝きます。
健常者でも認められますが、結石の原因にもなるので注意が必要です。
食事内容や生活環境が影響します。
便検査(便潜血測定装置 OCセンサーPLEDIA)
2021年10月に新機器に更新しました。
便中のヘモグロビン濃度の測定(採便容器内の液内のヘモグロビン濃度)をラテックス比濁法で測定、濃度値(ng/mL)で報告しています。
消化管出血の有無がわかります。
大腸ガン検診ではこの測定装置を使用しています。
早期発見・早期治療が肝心です。
感染症迅速検査
(インフルエンザA・B、アデノウイルス、A群β溶血レンサ球菌、RSウイルス、便中ロタ・アデノウイルス、マイコプラズマ抗原、Covid抗原検査等)
インフルエンザの検査を代表とするウイルス(抗原)や病原菌の感染の有無を判定します。
しかし、検体中にある一定量以上の抗原が存在しないと陽性にはなりません。
従って、陰性だからといって必ずしもその病原菌やウイルスに感染していないとは限りません。(感染してからの時間が早すぎるとまだウイルスが増殖していないため抗原量が少なく陰性となりやすいです)
また、夜間・休日も対応しています。
文責:臨床検査室