ホルター血圧検査とは
24時間血圧計を装着して、血圧の日内変動などを調べる検査です。
血圧は睡眠時に低値を示しますが、高血圧の方は睡眠時に血圧が低値にならない場合や夜間に血圧が上昇する場合があり、そのような場合は脳梗塞や高血圧性臓器障害を伴うことが多いです。また、交感神経との関連により、起床後に急激に血圧が上昇し、朝の高血圧がその時間帯における脳卒中や心臓発作発症との関連が深いことが報告されています。
ホルター血圧検査を行うことにより、朝の高血圧などその人にあった治療を見つけることが出来ます。血圧が高く心配な方など一度、循環器内科に受診し、この検査を受けてみて下さい。
何がわかるのか・・・
血圧の日内変動は、個人差が大きく、特に日中の活動中や睡眠中などの血圧は家庭での血圧測定では捉えることが困難です。
そのためにホルター血圧計を24時間装着すれば、自動的に血圧を測定して、日内変動を調べることができます。
実際には・・・
腕にカフといわれる血圧を測定するときに膨らむものを巻きます。
そのカフと血圧を記録する機器をコードでつなぎます。
記録する機器をベルトで腰に取り付けて血圧を記録します。
当院では、装着時から22:00までは30分ごと、22:00から3:00までは1時間ごと、3:00から検査終了まで30分ごと血圧を測定するように自動的に機器に設定してあります。
機器装着時に、ご本人に検査の説明をさせていただいています。
記録された血圧データは、解析装置を使用して当院で臨床検査技師が解析し、主治医に報告しています。
患者さんには、主治医から結果の説明があります。
注意事項は・・・
- この検査のときは、お風呂やシャワーなどは使えません。機器が水に弱いためです。
- 普段の生活の時の血圧を記録したいので、普段と同じような生活をしてください。
- 機器を落としたり、はずしたりしないでください。機器は強い衝撃に弱いため、腰のベルトに付けたままにしてください。
- 当院では、血圧を自動測定するように機器に設定してあります。機器がすべて自動的に行いますので患者さんにご自分で行っていただくことはありません。
- カフが膨らんできたら、カフを巻いてある腕を少しのばしていただくと血圧が測りやすくなりますが、お仕事中や作業中などは出来る範囲でかまいません。一度血圧がうまく測定できないと2回目、3回目と続けて血圧を測定してくることがありますが、故障ではありませんのでそのままでかまいません。
- 機器装着時に行動記録メモを渡しますので、そちらの記載をお願いします。
こんなときどうしたら・・・
Q)機器をつけたベルトがゆるくなってしまった
A)患者さんに合わせてベルトの長さは調節したはずですが、あまりベルトがゆるいと機器が腰より下の方に下がってしまい、歩きにくいなど不具合があると思いますので、申し訳ありませんが、ベルトの調節をしてください。
文責:臨床検査室