研修概要
研修の目標
糖尿病は今や5-6人に一人が罹患していると推定され国民病となっています。いずれの診療科においても基礎疾患として糖尿病を有する場合があり、この疾患に関する基本的な診療能力をつけることは極めて有意義な事であるといえます。
よって、当科研修における目標として、まずは一般臨床医に求められる糖尿病関連疾患の基本的な診療能力(知識・考え方・対処)を修得することが挙げられます。
また、内分泌疾患は甲状腺、副腎、視床下部など多岐にわたります。そのため比較的専門性の高い疾患と考えられていますが、バセドウ病、慢性甲状腺炎、原発性アルドステロン症など身近な疾患も多く、当科は近隣医療機関から多数のこのような疾患を紹介頂く環境にあります。
内分泌疾患は見落とされやすく疑わなければ診断、治療につながりません。当科研修では、内分泌疾患を確実にスクリーニングできること、また内分泌の検査治療手技の基本を習得することなどを目標としています。
研修内容
糖尿病・内分泌内科の研修では、入院、外来患者を通じて、主に以下の疾患を学ぶ事ができます。
- 糖尿病(1型糖尿病 2型糖尿病)
- 脂質異常症
- 高血圧症
- 甲状腺疾患
- 副甲状腺疾患(カルシウム代謝異常と骨粗鬆症)
- 視床下部・下垂体疾患
- 副腎疾患
定期カンファレンス
-
毎週水曜日(14:30~)糖尿病スタッフミーティング
(看護師、薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師などと共に糖尿病患者さんの生活療養上の問題点について話し合います) -
毎週火曜日(16:00~)糖尿病教室
(入院糖尿病患者さんに、糖尿病の基本知識や合併症について講義します) - 毎週金曜日(15:00~)入院患者カンファレンス
(入院患者さんの治療上の問題点、方針などを話し合います。週末の申し送りも兼ねています)
詳細等
研修コース
- 初期研修医
ローテートの一環として、一般内科医に求められる糖尿病関連疾患の基本的な診療知識・手技を修得する短期(2ヶ月)研修コースを予定しています。 - 後期研修医 短期コース
ローテートの一環として、一般内科医に求められる糖尿病関連疾患の基本的な診療知識・手技を修得する短期(2~3ヶ月程度)研修コースを予定していますが、希望に応じてオーダーメイドのプランニングを考えています。 - 後期研修医糖尿病・内分泌内科専属コース
糖尿病・内分泌内科のスタッフとして、より専門的な技術、知識を身につけます。入院診療だけでなく、上級医の指導の下、外来診療も担当します。当科は日本糖尿病学会及び日本内分泌学会の認定教育施設であり、希望があれば糖尿病専門医及び内分泌代謝科専門医の取得も可能です。研修修了後は、当院にスタッフとして残る事はもちろん大学院へ進学希望の場合その斡旋も行います。
研修指導体制
糖尿病・内分泌内科は、日本糖尿病学会、日本内分泌学会により認定された糖尿病専門医3名、内分泌代謝専門医1名等により構成され、当院の内分泌代謝疾患診療の指導的な立場にあります。経験豊かなスタッフのもと、ハイレベルな研修が可能です。日本糖尿病学会及び日本内分泌学会の教育認定施設でもあるため、糖尿病専門医及び内分泌代謝専門医の取得を目指すことができます。
また、夜間、休日に関しては当番制をとっており、非番日については拘束されないことを原則としています。
文責:糖尿病・内分泌内科